関西大学北陽中学校の2026年度入試では、1次入試の受験者数が前年から大きく増加しました。
これまで関大北陽中は、統一日午後の併願先として受験されることが多い学校でしたが、1次入試の増加は、第一志望・準第一志望として受験する層が増えている可能性を示しています。
また、2次Aと2次Bは同じ2次入試でも性格が異なります。
特に算数の難度と受験者層の違いを踏まえると、算数が苦手な受験生にとっては、2次Aと2次Bで合格の狙いやすさが変わってきます。
この記事では、2026年度入試結果をもとに、関大北陽中の入試動向と受験戦略について分析します。
2026年度入試で見えた「1次入試受験者増」の意味
関西大学北陽中学校の入試は、統一日の午前に行われる1次入試、同じ日の午後に行われる2次A入試、そして翌日に行われる2次B入試に分かれています。
関大北陽中は、関関同立付属中の中では偏差値上、比較的入りやすい位置にあります。
そのため、これまではいわゆる「併願校」「滑り止め校」として受験されることも多い学校でした。
特に多かったのは、統一日午前に他の関関同立付属中を受験し、同じ日の午後に関大北陽中の2次Aを受験する流れです。
さらに、統一日翌日の2次Bにも、他校を受験した生徒が流れてくるため、関大北陽中の2次入試は毎年かなり多くの受験者を集めています。
実際、2026年度入試でも、1次入試の受験者数が167人であるのに対し、2次Aは487人、2次Bは348人が受験しています。
この数字を見ると、関大北陽中が併願校として大きな役割を持っていることがわかります。
2次Aは比較的合格を狙いやすい入試
関大北陽中の2次入試は、2次Aと2次Bで少し性格が異なります。
2次Aは統一日午後に行われる入試です。
午前に他校を受験した生徒が受けやすい日程であり、毎年多くの受験生が集まります。
ただし、2次Aは受験者数が多い一方で、合格者数も比較的多く出ます。
そのため、2次Bと比べると、2次Aの方が合格を狙いやすい入試といえます。
2026年度入試では、2次Aの受験者数は487人、合格者数は225人でした。
実質倍率は2.16倍です。
一方、2次Bは翌日に実施されます。
統一日午前・午後に他校を受験した生徒がさらに流れてくるため、受験者層がやや上がる可能性があります。
また、2次Bは年度によって合格者数が絞られることがあります。
たとえば2023年度は、311人が受験し、合格者は99人にとどまりました。
実質倍率は3.14倍まで上がっており、この年の2次Bは、例年より厳しい入試だったといえます。
近年は2倍前後に落ち着いていますが、2次Bは年度による変動が大きく、2次Aよりも慎重に考える必要があります。

2次Aは「算数が苦手な子」にもチャンスがある
関大北陽中の2次Aが比較的合格を狙いやすい理由は、単に倍率だけではありません。
大きなポイントは、算数の難度です。
関大北陽中の1次入試の算数は、学校のレベルから見て標準的な難度といえます。
もちろん簡単という意味ではありませんが、関大北陽中を目指す受験生にとって、標準的な問題構成です。
一方、2次Aの算数は、受験者層に対してやや難しめです。
そのため、算数で大きく差がつきにくい入試になりやすいと考えられます。
算数が得意な子にとっては、思ったほど点数を伸ばしにくい入試になることがあります。
逆に、算数が苦手な子にとっては、算数で大きく離されにくい入試になります。
つまり、2次Aは、算数が苦手な子にも合格のチャンスが残りやすい入試です。
もちろん、算数を捨ててよいということではありません。
基本問題や典型問題を確実に取り、難問に時間を使いすぎないことが重要です。
2次Aでは、算数で高得点を狙うよりも、取れる問題を確実に取り、国語など他教科で得点を積み上げることが現実的な合格戦略になります。
2次Bは算数が苦手な子には厳しくなりやすい
一方で、2次Bは算数が苦手な子にとって、2次Aより厳しい入試になりやすいと考えられます。
2次Bも、学校のレベルに比べると算数は難しめです。
ただし、2次Bの場合は、受験者層が2次Aよりやや上がる可能性があります。
統一日午前に他の関関同立付属中や上位校を受験し、さらに午後にも別の学校を受験した生徒が、翌日の2次Bに回ってくることがあるからです。
そのため、同じように算数が難しい入試であっても、2次Bでは一定以上の受験生が難しい問題にも対応してくる可能性があります。
結果として、算数が苦手な子は2次Aよりも差をつけられやすくなります。
特に、基本問題の取りこぼしが多い子や、難しい問題に時間を使いすぎてしまう子にとっては、2次Bでは苦戦しやすくなります。
2026年度の2次Bは実質倍率2.00倍で、数字だけを見ると2次Aより落ち着いて見えます。
しかし、2次Bは受験者層がやや上がりやすく、算数の難度も高めです。
そのため、倍率だけで「2次Bの方が合格しやすい」と判断するのは危険です。
2次Bを受験する場合は、「同じ関大北陽中の2次入試だから何とかなる」と考えるのではなく、2次Aよりも慎重に見ておく必要があります。

2026年度は1次入試の受験者数が大きく増加
2026年度入試で特に注目したいのは、1次入試の受験者数です。
関大北陽中の1次入試受験者数は、次のように推移しています。

2025年度には一度137人まで下がりましたが、2026年度は167人となり、前年から30人増加しました。
2021年度の90人と比べると、かなり大きく増えています。
ここで重要なのは、1次入試が統一日午前に行われるという点です。
関大北陽中の1次入試を受験するということは、同じ時間帯に他の上位校を受験しないという意味になります。
そのため、1次入試の受験者が増えている場合は、関大北陽中を第一志望、またはそれに近い位置づけで受験する生徒が増えている可能性があります。
もちろん、2026年度の結果だけで、関大北陽中の立ち位置が大きく変わったとまでは言えません。
ただ、1次入試の受験者数が大きく増えたことは、今後の入試を考えるうえで無視できない変化です。
これまでの併願パターンに変化が出る可能性
これまで関大北陽中は、
「統一日午前に他の関関同立付属中を受験し、統一日午後に関大北陽中の2次Aを受験する」
という併願パターンで選ばれることが多い学校でした。
この流れ自体は、今後も大きく変わらないと思われます。
2026年度も2次Aには487人が受験しており、関大北陽中が統一日午後の併願先として大きな役割を持っていることは変わっていません。
ただし、1次入試の受験者数が増えたことで、少し見方を変える必要があります。
もし関大北陽中を1次から受験する生徒が今後も増えていくなら、関大北陽中は単なる「統一日午後の併願先」ではなく、最初から進学先として積極的に選ばれる学校になっていく可能性があります。
そうなると、2次Aや2次Bの位置づけにも影響が出るかもしれません。
たとえば、1次入試で一定数の合格者を確保する流れが強まれば、2次入試での合格者数や倍率にも変化が出る可能性があります。
また、関大北陽中を第一志望に近い形で考える受験生が増えれば、これまでと同じ感覚で「統一日午後の併願先」と見ていると、想定より厳しい入試になる可能性があります。
もちろん、この傾向が一時的なものなのか、今後も続くものなのかは、2027年度以降の結果を見なければわかりません。
ただ、2026年度の結果は、関大北陽中の入試動向を見るうえで重要な変化といえます。
合格最低点だけで判断しない
関大北陽中の合格最低点を見ると、2次A・2次Bは一見すると低めに見えるかもしれません。
2026年度入試では、2次Aが105点、2次Bが104点でした。
どちらも200点満点なので、得点率としては5割強です。
しかし、合格最低点だけを見て「簡単」と判断するのは危険です。
2次A・2次Bは、受験者層が年度によって変わります。
また、算数の難度が高い場合、合格最低点は下がりやすくなります。
そのため、合格最低点が低いからといって、合格しやすいとは限りません。
特に2次Bは、受験者層がやや上がりやすく、年度によって倍率も変動します。
算数が苦手な子にとっては、合格最低点の数字以上に厳しい入試になる可能性があります。
関大北陽中を併願校として考える場合でも、2次Bを安易に「取れる入試」と考えるのは避けた方がよいでしょう。

まとめ
関西大学北陽中学校は、関関同立付属中の中では比較的受験しやすい学校と見られることがあります。
しかし、入試結果を見ると、決して油断できる学校ではありません。
2次Aは、2次Bと比べると合格を狙いやすい入試です。
ただし、それは問題が簡単だからではありません。
算数が受験者層に対してやや難しめで、算数で大きな差がつきにくいため、算数が苦手な子にもチャンスが残りやすいということです。
一方、2次Bは慎重に考える必要があります。
2026年度の実質倍率は2.00倍で、数字だけを見ると2次Aより低く見えますが、受験者層がやや上がりやすく、算数の難度も高めです。
倍率だけで「2次Bの方が合格しやすい」と判断するのは危険です。
また、2026年度は1次入試の受験者数が大きく増えました。
この傾向が今後も続くなら、関大北陽中は単なる「統一日午後の併願先」ではなく、第一志望・準第一志望としての存在感を強めていく可能性があります。
関大北陽中を受験する場合は、
「関関同立付属中の中では入りやすいから大丈夫」
と考えるのではなく、1次・2次A・2次Bそれぞれの特徴を踏まえて、受験戦略を考えることが大切です。

