五ツ木・駸々堂模試の第4回は、夏休みにじっくりと対策できることもあり、後半戦の中では比較的点数を取りやすい回とされてきました。しかし、2025年の算数は平均点32点。従来の傾向からは想定しにくい形式や切り口が見られ、自己推薦入試を視野に入れていたご家庭の受験戦略にも、大きな影響を与えたと考えられます。
2026年の第4回も、出題内容を正確に予測することは困難です。本記事では、2025年の出題を振り返りながら、予測が難しくなった五ツ木・駸々堂模試の算数に、どのように備えるべきかを考えます。
第4回算数は点数を取りやすい回・・・だった
五ツ木・駸々堂模試の第4回は、後半戦の中でも比較的点数を取りやすい回とされてきました。
その理由の一つが、夏休みの間にじっくりと対策できることです。苦手単元の復習や頻出問題の演習にまとまった時間を使えるため、夏休みの学習成果が結果に表れやすい回でもあります。
実際、2024年までの第4回は算数の平均点が比較的高く、2025年も同じような結果を期待していた受験生や保護者は多かったはずです。
過去の第4回の平均点や特徴については、次の記事で詳しくまとめています。

しかし、2025年の第4回は、それまでのイメージとは大きく異なる結果となりました。
算数の平均点は32点。
「第4回は点数を取りやすい」と考えていた受験生や保護者にとっては、まさに阿鼻叫喚の地獄絵図だったといってもよいでしょう。
特に、自己推薦入試を視野に入れ、後半戦の模試で良い結果を残そうと考えていた受験生にとって、2025年の第4回の結果はかなりショッキングなものだったはずです。
思うような偏差値を取れず、それまで描いていた受験戦略を大きく変更せざるを得なかったご家庭も、きっとあったでしょう。
2025年から出題傾向が変わっている
五ツ木・駸々堂模試は、2025年から出題傾向が少し変わってきています。
もちろん、出題の大枠が完全に変わったわけではありません。
計算、割合、速さ、図形など、中学受験算数で重要となる分野が中心であることに変わりはありません。
ただし、これまでの出題実績からは想定しにくい形式や、従来とは少し異なる切り口の問題が見られるようになりました。
言い換えると、過去の傾向がまったく役に立たなくなったのではなく、過去の傾向だけでは予測しきれなくなったということです。
2025年第4回で見られた想定しにくい出題
2025年の第4回では、特に次の出題が印象的でした。
- 大問2の単位換算を含む計算
- 大問3の時計算
- 大問5の場合の数
大問2では、単位換算を含む計算が出題されました。
一般的な計算問題とは少し異なる形式で、日頃から単位換算を含む問題に触れていなければ、戸惑った受験生も多かったはずです。
また、大問3では時計算が出題されました。
時計算そのものは中学受験算数では珍しい単元ではありません。しかし、五ツ木・駸々堂模試の第4回で出題されるものとしては、想定しにくい内容でした。
さらに、大問5では場合の数が出題されました。
場合の数が出題されること自体は、事前に出題範囲として明示されていました。ただ、過去の出題実績から考えると、第4回では扱われにくいタイプが出された点は想定しにくいものでした。
出題単元まではわかっていても、その中でどのような形式が選ばれるかまでは読みにくい。2025年の第4回は、そのことを強く印象づける内容でした。
2026年第4回の出題予測は難しい
では、2026年の第4回では何が出題されるのでしょうか。
正直なところ、予測はかなり難しいです。
2025年に時計算や、場合の数の中でも想定しにくいタイプが出されたからといって、2026年にも同じような出題があるとは限りません。
反対に、前年に出題されたから今年は出ないとも断定できません。
過去の出題傾向を確認することには、もちろん意味があります。
頻出単元や出題形式を把握することで、学習の優先順位をつけることができるからです。
しかし、近年の五ツ木・駸々堂模試では、過去の出題実績だけをもとに対策範囲を細かく絞り込むことが難しくなっています。
可能性を広げる必要がある一方で、時間は限られている
出題予測が難しいのであれば、できるだけ多くの単元を対策すればよい。
理屈の上では、そのとおりです。
しかし、受験生が勉強できる時間には限りがあります。
算数だけにすべての時間を使えるわけではありません。
国語、理科、社会の対策も必要ですし、志望校の過去問にも取り組まなければなりません。
また、算数の単元は非常に多く、すべての可能性を同じ深さで対策することは現実的ではありません。
ここに、2026年第4回対策の難しさがあります。
出題の可能性は広く考えなければならない。
しかし、可能性を広げすぎれば、どの単元も中途半端になる。
一方で、過去の傾向だけを信じて範囲を絞りすぎれば、2025年のような想定外の形式に対応できない可能性があります。
過去の傾向を無視してはいけない
予測が難しくなったからといって、過去の傾向を調べる意味がなくなったわけではありません。
むしろ、限られた時間の中で対策するためには、これまでの流れを把握する必要があります。
出題回数の多い単元と、ほとんど出題されていない単元を同じように扱うのは効率的ではありません。
頻出単元については、基本問題だけでなく、標準レベルの問題まで解けるようにしておく。
出題頻度の低い単元については、難問まで手を広げるのではなく、基本問題だけでも確認しておく。
このように、単元ごとに対策の深さを変える必要があります。
出題内容を当てることを目的にしない
2026年第4回の対策では、何が出るかを正確に当てることを目標にするべきではありません。
そもそも、予測できる範囲には限界があります。
大切なのは、出題される単元や形式を当てることではなく、想定しにくい内容が出ても、基本問題には対応できる状態をつくることです。
頻出単元については、これまでどおり重点的に対策する。
一方で、出題可能性が低いと思われる単元についても、完全に捨てるのではなく、基本的な解法や考え方だけは確認しておく。
すべての単元を深く勉強するのではなく、広く基本を確認した上で、重要な単元を深く学習する。
これが、2026年第4回に向けた現実的な対策になります。
難問対策よりも標準問題への対応力を高める
出題範囲を広げるといっても、あらゆる単元の難問を解けるようにする必要はありません。
2025年の第4回で難しかったのは、単に問題の難易度が高かったからだけではありません。
受験生にとって想定しにくい形式や切り口があり、対応しづらかったことも大きかったと考えられます。
そのため、2026年第4回に向けては、難問ばかりを解くよりも、さまざまな単元の基本問題や標準問題に触れておくことが重要です。
初めて見る形式であっても、条件を整理し、何を求める問題なのかを判断する。
知っている解法をそのまま当てはめるだけでなく、問題文から必要な情報を読み取る。
このような対応力が求められます。
2026年第4回に向けた算数対策
2026年第4回に向けては、まず過去の第4回でよく出題されている単元を確認します。
頻出単元については、基本問題だけでなく、標準レベルまで確実に解けるようにしておく必要があります。
次に、近年出題されていない単元についても、基本問題だけは確認します。
ただし、2025年に出題された単元や形式ばかりを追いかけるのは危険です。
前年に出題された内容が、そのまま翌年も繰り返されるとは限りません。
大切なのは、2025年の出題をそのまま予想材料にすることではなく、従来の傾向だけでは読みにくくなっていることを前提に対策することです。
どの単元が出ても、基本から標準レベルまでには対応できる状態を目指す。
その上で、頻出単元や得点源となる分野を重点的に仕上げていく必要があります。
まとめ
五ツ木・駸々堂模試の第4回は、これまで比較的平均点が高く、点数を取りやすい傾向がありました。
しかし、2025年の第4回では、単位換算を含む計算や時計算、場合の数の中でも過去の実績からは想定しにくいタイプが出され、平均点は32点となりました。
2026年の第4回についても、出題内容を正確に予測することは困難です。
だからといって、すべての単元を同じように勉強することも現実的ではありません。
過去の出題傾向をもとに優先順位をつけながら、出題頻度の低い単元についても基本問題だけは確認する。
頻出単元を深く、その他の単元を広く学習する。
2026年第4回に向けては、このバランスが重要になります。
出題内容を当てにいくのではなく、想定しにくい形式が出ても対応できる状態をつくる。
それが、近年の五ツ木・駸々堂模試に必要な算数対策です。

