オンライン指導を選ぶときの注意点

コロナ禍以降、オンライン指導が急速に普及しましたが、指導者のレベルは玉石混交です。特に、家庭教師の経験が乏しい指導者が「オンライン家庭教師」を名乗り、あいまいな経歴で保護者を誤認させるケースが増えています。お子さまにとって本当に信頼できる指導者を選ぶために、どのようなポイントに注意すればよいかを解説します。

オンライン指導者は個別対応のど素人ばかり

オンライン指導を提供する講師の中には、家庭教師としての経験がほとんどない方や、指導歴が浅い方も少なくありません。特に、集団指導塾の講師や元塾講師が行うオンライン指導は、家庭教師的な個別対応とは全く異なります。こうした講師は、あらかじめ用意した教材を固定的に使い、生徒一人ひとりの特性に合わせる気がないケースが多いのです。

単に「教科書の内容を説明するだけ」の指導では、成績が自力で伸びる生徒にしか効果がありません。本当に必要なのは、生徒の個性を見極め、その子に最適な「次の一手」を打てる指導力です。しかし、そうした能力を持たない指導者が大勢いるのが現状です。

さらに深刻なのは、本業(集団塾)の業績が芳しくないため、副業やアルバイト感覚でオンライン指導に参入している者がいるという点です。
果たして、こういった指導者が真剣にお子さまの将来を考えた指導を提供できるでしょうか? 副業感覚で片手間に指導をしている講師に、大切なお子さまの教育をまかせるのは非常に危険です

中には、普段はまったく異なる業務を本業とし、空き時間にオンライン指導を行っているというケースもあります。これでは、個別指導のノウハウや学力向上の実績があるとは到底思えません。

「オンライン講師」という肩書きに惑わされず、その講師の本当の経験や適性を見極めることが極めて重要です。

「オンライン家庭教師」ってなに?

家庭教師の経験が乏しい指導者が、なぜ「オンライン家庭教師」と名乗るのでしょうか?
その理由はご家庭に誤認させるためです。

家庭教師とは生徒一人ひとりに完全に寄り添い、その子に最適な指導を行う専門家です。しかし、家庭教師の経験がほとんどない講師は、その経歴を正直に明かすことができません。

彼らは「家庭教師」と名乗りながらも、家庭教師歴を具体的に明示しません。なぜなら、家庭教師としての経験が極めて少なく、語れる実績がないからです。
もし本当に豊富な経験があるならば、堂々と「○年以上の家庭教師歴」と明記するはずです。しかし、それができないため、あいまいな言い回しや「指導歴」といった表現を使い、ご家庭を誤認させようとします。

そして、家庭教師の経験が豊富であるかのように装うために、「オンライン家庭教師」と名乗るのです。
本物のプロ家庭教師で「オンライン家庭教師」を名乗る人が極めて少ないのはそのためです。

集団指導と家庭教師の指導は「全く別もの」

集団指導と家庭教師の指導は根本的に異なります。
集団指導は「全体に同じ内容を効率よく教える」ことを目的としています。授業内容はあらかじめ決められたカリキュラムに沿って進むため、個々の生徒の理解度や特性に深く配慮することは難しいのが実情です。

一方、家庭教師の指導は完全にオーダーメイドです。

  • 生徒一人ひとりの特性をしっかり把握し、その子に合った学習プランを柔軟に組み立てます。
  • 苦手な分野をピンポイントで修正し、理解不足を根本から改善します。
  • 「次に何を教えれば最も効果的か」を瞬時に判断しながら指導を進めます。

こうした対応力こそが、家庭教師の真の価値です。本物のプロ家庭教師は、生徒の成績を着実に向上させるノウハウを豊富に持っています。

集団塾・個別指導塾との違い

個別指導塾は家庭教師の派生ではなく、集団塾の派生です。
そのため、指導スタイルも集団指導に近く、カリキュラムがある程度固定されています。
一見すると個別対応をしているように見えますが、内容は画一的なもので、生徒一人ひとりの課題を深く掘り下げることはできません。

家庭教師との違いをしっかり理解し、お子さまの学習状況に最も適した指導スタイルを選びましょう。

事前に確認すべき2つのポイント

オンライン指導を選ぶ際には、「家庭教師的な個別指導」を求めるのか、「塾のような授業形式」を求めるのかをはっきりさせましょう。
特に、生徒にしっかり寄り添い、個別の課題に対応する指導力があるかどうかを確認しましょう。
オンライン指導を選ぶ際に「家庭教師的な個別指導」を求める場合には以下の2つのポイントが参考になります。

チェックポイント①

「指導歴」ではなく「家庭教師歴」を確認する

講師の指導歴には、集団指導の経験が含まれている可能性があります。集団指導と家庭教師の個別指導では求められるスキルが大きく異なります。
また、大学生時のアルバイト家庭教師歴では十分な指導力を期待するのが難しいケースもあります。
合格実績についても、「その実績が家庭教師としてのものかどうか」を見極めることが大切です。

チェックポイント②

前職を尋ねる

オンライン指導を行う講師の中には、副業として家庭教師的な指導を行っている方もいます。特に、集団指導や塾講師の仕事だけで生計を立てるのが難しく、空き時間を利用しているケースもあります。
また、塾経営が難しくなり、オンライン指導に転向した方もいます。
オンライン指導に携わる以前について尋ねることで、その講師が「家庭教師としての経験や適性を持っているかどうか」を確認できます。

まとめ

お子さまの未来を左右する指導者選びは非常に重要です。

本業の業績不振を副業で補うような講師、あるいはアルバイト感覚で指導をしている講師に、大切なお子さまを任せてしまうと取り返しのつかない結果を招きかねません。

生徒の個性を見極め、その子に最適な「次の一手」を打つ力を持った本物のプロ家庭教師こそが、お子さまの成績向上をサポートできます。
慎重に指導者を見極め、本当に信頼できる講師を選ぶことが、最も大切なポイントです。

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