五ツ木・駸々堂模試の第1回(算数)は、いわゆる「難問で差がつく回」というより、基本〜標準の完成度がそのまま点になる回になりやすいのが特徴です。
実際、過去数年の分析でも、出題単元は大きくは違わず、重点単元を固めれば“解けない問題だらけ”にはなりにくい一方、問題数が多いので処理力(スピードと精度)が重要だと分析できます。
第1回の特徴
「落とさない力」が試される
第1回で点差がつく理由は、難問というより
- 計算での失点
- 小問の取りこぼし
- 図形・規則性で手が止まる
この3つです。特に第1回は、取れる問題を取り切った子が強い回になりやすいのです。
すなわち、「難問を解く力」より「落とさない力」が試される回といえるでしょう。
好成績が狙いやすい回
立命館宇治中学、立命館守山中学などの自己推薦入試では、五ツ木・駸々堂模試の成績(偏差値)が必要です。
そして偏差値を“稼ぐ”という意味では、前半3回(第1回〜第3回)で高い数値を確保しておきたいところです。
その中でも、第1回は特に有望。優秀層の受験が少なく、準備の成果が偏差値として出やすい回です。
算数の平均点は2024年が41点、2025年は39点。標準偏差にもよりますが、60点前後の点数で偏差値60。このあたりを目指したいですね。
出題範囲の目安
これまでの出題傾向
過去数年の第1回は、各大問の狙いがはっきりしています。
大問1:計算
整数の四則(カッコ)、小数×÷、分数の通分、そして「1/8=0.125の類い」が絡む形が定番。ここは落とすと偏差値が伸びません。
大問2:整数と割合の小問
約数・倍数・素数・余り(剰余)、ベン図的整理、逆算の文章題、小数と分数の大小など。“見たことあるのに落とす”が一番もったいないゾーンです。
大問3〜4:平面・立体図形
面積の求積(分割/引き算)、円周・おうぎ形のまわりの長さ、面積や体積の逆算、角度、等積変形など。図形は「公式」よりも、図から拾う力(読み取り)で差が出ます。
大問5:規則性(周期)など
周期(碁石・マッチ棒など)、約束記号、植木算、数表、方陣算、循環小数などが代表例。文章題や整数問題が出題されたことも。
大問6:応用小問(文章題)
割合・比(比例配分/倍数算/売買損益)と、和と差(平均/差集め/年齢など)が大テーマ。難度差が出やすいので、当日は“解ける問題を選ぶ”判断も重要。
2026年度の出題範囲は?
今年(2026年度)の第1回の出題範囲が発表されました。

上から3番目、すなわち大問3の位置に「変化と関係」と記載されています。
これまで第1回の大問3は「図形中心」でしたが、去年から様子が変わりました。
「変化と関係」として、2025年は大問3(1)で人口密度(単位量あたり)、(2)で速さが出題されました。
変化と関係とは?
算数の「変化と関係」は、小学校4年生から6年生で学習する分野で、伴って変わる2つの数量の関係を、式、表、グラフなどを用いて考察することが中心です。この学習は、中学校で学ぶ「関数」の基礎となります。
小学校4年生
ともなって変わる2つの数量の関係や、折れ線グラフ
小学校5年生
割合(百分率)、速さ、単位量あたりの大きさ
小学校6年生
比例と反比例、比、そしてデータ活用として代表値(平均、中央値、最頻値)や確率の基礎
6年生で学習する、比例や反比例、比、データは今回は出題されないとしても、想定される出題範囲は幅広いです。
第1回で点を取るための勉強法(直前2週間の優先順位)
① 計算を毎日(短くてOK)
第1回は「計算の失点」で偏差値が落ちます。第1回で出題が予想される計算問題は平易なものばかり。ここで落とすわけにはいきません。
1日10分でもいいので、同じ形を反射で処理できるところまで練習しましょう。2、3分で全問正解を目指しましょう。
② 割合と整数は「型」を固定
線分図でも比でも、方法は何でも構いません。大事なのは、毎回同じ方法で解くこと。売買損益、割合、整数問題を苦手にする受験生は多いです。しっかり練習したいところです。
③ 図形は“公式”より“読み取り”
面積比は「同じ高さ/同じ底辺」、角度は「平行線/二等辺/正三角形」。この“見るポイント”を決めておくと止まりにくいです。
④ 規則性は解いて慣れろ!
受験生の多くが規則性を苦手とする理由は、「慣れ」です。出題が想定される規則性のパターンは多くありません。解法を理解し慣れるまで繰り返しましょう。
⑤ 変化と関係
上記の出題される可能性の範囲の基礎レベルの問題は少なくともおさえておきたいところです。
⑥ 文章題
割合・比、和と差、平均、売買損益などが軸。だれでも解くことができるような簡単な問題から正答率が10%を切るような難問まで幅広く出題されます。当日は「取れる問題」の判断がカギになります。
もしうまくいかなかったとしても
第1回の結果が思ったとおりの結果ではなかったとしても、必要以上に落ち込む必要はありません。まずはその原因を特定し、そして、具体的かつ現実的な対策をとりましょう。
第2回までおよそ2か月あります。その間に弱点を克服すればいいのです。
第1回で出なかった理由が特定できない、効果的な対策をとることができないなどがありましたら、有水までお気軽にご相談ください。

