【五ツ木・駸々堂 第3回模試】平均点と標準偏差から読み解く近年の傾向
はじめに
五ツ木・駸々堂模試の第3回は、年間でも中盤に差し掛かる重要なタイミングで実施されます。
この模試をどう位置づけるかは、受験生の学習戦略に直結します。
今回は2019年度〜2025年度の第3回模試における平均点と標準偏差を分析し、
「年ごとの傾向」および「教科ごとの特徴」を明らかにします。
各年度の平均点・標準偏差(第3回模試)
| 年度 | 国語 | 算数 | 理科 | 社会 | 4科A |
|---|---|---|---|---|---|
| 2025 | 42/17.2 | 38/20.1 | 39/15.7 | 49/19.1 | 169/62.1 |
| 2024 | 42/18.4 | 47/21.4 | 38/13.4 | 42/17.8 | 171/61.0 |
| 2023 | 38.78/16.88 | 44.70/22.62 | 45.38/17.43 | 47.91/17.02 | 179.37/63.10 |
| 2022 | 52.28/17.62 | 40.66/22.13 | 40.27/15.38 | 46.78/16.87 | 181.87/62.52 |
| 2021 | 41.88/17.60 | 48.54/22.83 | 46.96/17.68 | 45.32/17.26 | 184.53/64.91 |
| 2020 | 49.24/19.48 | 40.79/23.60 | 45.70/17.71 | 43.44/17.70 | 181.14/68.12 |
| 2019 | 45.00/18.40 | 33.00/19.80 | 32.00/15.50 | 40.00/17.70 | 152.00/61.70 |
※平均点/標準偏差
模試の成績表に「平均点」や「偏差値」と並んでよく記載されているのが「標準偏差」です。
これは、受験者の得点がどれだけバラついているかを示す数値です。
標準偏差が示すこと
- 標準偏差が大きい
→ 点数に差がある。できる子とできない子の実力差が表れた。 - 標準偏差が小さい
→ 点数に差がない。多くの受験者が同じくらいの得点だった。
たとえば…
- 国語:標準偏差16.8 → みんなだいたい同じ点数
- 算数:標準偏差22.6 → 点数に差が出やすく、勝負が分かれた
このように、どの教科で差がついたかを見極める際に、標準偏差はとても有効です。
標準偏差の計算式(参考)

つまり、「各人の得点が平均からどれだけ離れているか」を集計し、その平均的なズレを示したものです。
平均点・標準偏差から見ても算数は差が出やすい
近年の第3回模試のデータを見ると、算数の平均点は年度によって差があります。
ある年度は30点台、ある年度は40点台後半になるなど、難易度にはばらつきがあります。
標準偏差を見ると、算数は他教科より大きくなる傾向があります。
標準偏差とは、受験者の点数がどれくらいばらついているかを表す数値です。
標準偏差が大きいということは、点数差がつきやすいということです。
中学受験の模試全般、算数は受験生の実力差が表れやすい教科だと言えますが、五ツ木・駸々堂模試もその傾向があります。
2026年第3回の出題範囲
五ツ木・駸々堂模試2026年第3回の出題範囲です。
● いろいろな計算、数と計算
● 分数のかけ算とわり算、比
● 変化と関係
● 角度、面積
● 数量関係
● いろいろな文章題
これらのなかに、以下の要素が含まれます。
● 6年第2回までの全範囲
● 分数のかけ算とわり算
● 円の面積
● 比と比の値
というように、これまでの第3回と変わりないようですが…。
近年の変化
ただし、五ツ木・駸々堂模試では、近年少しずつ変化が見られます。
以前は、過去問や類似問題を繰り返すことで、ある程度得点につながるケースが多くありました。
しかし、2025年以降は、従来とはやや異なる問われ方や、初見での対応力を求められる問題が目立つように感じます。
もちろん、提示されている出題範囲から逸脱しているわけではありません。
しかし、これまでならあまり見られなかった形式や、条件整理の仕方を問う問題にどれだけ対応できるかが、今後のカギになると考えられます。
五ツ木・駸々堂模試対策についての基本的な考え
過去問と傾向の異なる問題が増えてきたとしても、それをすべて予測して対策することは容易ではありません。
過去問以外の問題は、無数に存在するためです。
したがって、対策としては、これまでどおり過去問や過去問をベースとした類似問題に取り組むことが基本になります。
そのうえで、単に答えを覚えるのではなく、条件を整理する力、図に表す力、解答までの道筋を自分で組み立てる力を養うことが重要です。
本番を意識した類題トレーニング
私の指導では、こうした模試や過去問の出題傾向をふまえて、各生徒のレベルに合わせた「過去問類似問題」を作成しています。
実際の試験形式に近い形で問題に取り組ませることで、単元ごとの理解だけでなく、本番で得点する力を高めていきます。
特に重視しているのは、次のような点です。
● 解き方を理解しているか
● 条件を正しく整理できているか
● 必要に応じて図をかけているか
● 答えに至るまでの根拠を説明できるか
● 初見に近い問題でも手を動かせるか
五ツ木・駸々堂模試では、算数で差がつきやすい傾向があります。
だからこそ、過去問演習に加えて、類似問題による反復と、初見問題への対応力を意識したトレーニングが重要になります。

