「関西の難関私大」といわれる関関同立。
その附属中学校に入れれば、大学までエスカレーターで進学できるのか?
結論から言うと――
関関同立の付属中では、基本的には大学まで行けます
過酷な受験競争を勝ち抜いて入学した中学受験生にとって、関関同立の附属校から大学までの内部進学は、決して高いハードルではありません。
実際、各校の内部進学率はおおむね70~90%台と高く、「そのまま進学するのが当たり前」という雰囲気の中で、多くの生徒が6年間を過ごしていきます。
2021年度関関同立付属校 内部進学率
学校名 | 内部進学率 |
関西大学第一 | 90.6% |
関西大学 | 73.0% |
関西大学北陽 | 65.1% |
関西学院 | 94.6% |
関西学院千里国際 | 54.7% |
同志社香里 | 93.8% |
同志社 | 87.4% |
同志社国際 | 83.5% |
同志社女子 | 82.3% |
立命館宇治 | 87.1% |
立命館守山 | 81.4% |
立命館 | 67.3% |
立命館慶祥 | 43.6% |
やや古い数字ですが、例年このくらいです。各校の事情(例えば、関学の千里国際は海外の大学への入学者が多い、立命館は内部進学のないコースがある…など)で数字に違いはありますが、併設の大学進学を希望する者で、条件をクリアした者はほぼ内部進学できます。
でも、全員が“無事に”進学する、できるわけではありません
「基本的に進学できる」とはいえ、全員がストレートに大学まで進めるかというと、現実はそうでもありません。
内部進学ができない、あるいはしなかった理由はさまざまですが、もっとも多いのはやはり「成績不振」です。
成績不振予備軍の子に見られる4つの特徴
でも、入学して成績不振になってしまうのではないかって心配ですよね。でも、入学前に「成績不振予備軍」かどうかがわかれば、よくないですか?それがわかれば、受験校選びにもきっと役立ちます。
➀ 英語が苦手だと、つまずく可能性大
わたしが見てきた限り、関関同立の附属校で成績不振に陥る最大の原因は「英語」です。
中学受験で合格したあと、英語がネックになって学校生活が苦しくなるケースは本当に多いんです。
特に私立中では、英語の授業にかなり力を入れており、
- 英検2級レベルが大学進学の条件
- 高校内容に早くから取りかかる
といった学校もあります
英語に対する基礎体力がないまま入学すると、最初の定期テストから「もう無理…」と感じる子もいます。
英語の授業についていけない…これが中学入学後に成績不振に陥るいちばんの理由です。そこで、入学前(というか、受験校決定前に)に、試してもらいたいことがあります。
- アルファベット
- ローマ字
- 無意味な文字列の暗記
これらのチェックをぜひ試してみてください。これらが苦手だと…かなりの確率で英語でつまずきます。
アルファベット
A~Zまでの大文字・小文字を順番にスラスラ言えるか、正しく書けるか、書き間違いがないか。
「え、そんな子いてる?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが――
います。しかも、けっこうな割合で。
実際、アルファベットがまだ不安定なまま入学してしまい、最初の英語でつまずいたケースも少なくありません。
ローマ字
特に注意して見てほしいのは、ローマ字の例外パターンです。
- 「し」→ shi? si?
- 「ち」→ chi? ti?
- 「大阪」→ Oosaka? Osaka?
- 「ちっちゃい“っ”」はどう書く?
こうしたちょっとしたつまずきポイントが理解できていないと、
ローマ字と英語の区別がつかず、混乱しやすくなります。
「北海道」「札幌」を正しくローマ字で書けるか、試してみてください。
無意味な文字列の暗記
英語のスペルは、日本人にとっては意味のない文字列の羅列です。
- apple
- station
- elephant
こうした単語を「音とつづりセットで覚えられるかどうか」を見るだけでも、今後の英単語習得に対する適応力がわかります。
試しに、5~6単語ほど出して「5分以内で覚えてもらう」テストをしてみてください。
思った以上に覚えられない場合、要注意です。
② 中学受験時に、算数で苦労していた子は要注意
そもそも、中学受験時に算数で苦労していた子は、関関同立付属校に合格する可能性は高くありません。
しかし、試験当日、国語がたまたまハマったとか、理科や社会で「爆発」したとかで、ラッキーパンチが当たってしまう子が、極たまにいます。
一方で、合格者の多くは、算数を得意にしていた生徒たちです。
つまり、入学時点ですでに“数学に対する基礎体力”に差があるわけで、
その差は、授業が始まってからどんどん広がっていきます。
関関同立中高の中には、数学の進度が早く、内容も高度な学校があります。
そのような学校に入ったなら、中学受験のときから算数が足を引っ張っていた子は、入学後の数学の授業で苦戦することは目に見えています。
しかも、数学対策に時間がとられるということは、他の教科の勉強時間が減るということ。
結果、成績不振へとまっしぐらです。
「入ってから何とかなるだろう」は、あまり通用しません。
③ 全体的に学力の土台が弱い
算数が苦手な子と同じく、中学受験の本番で“奇跡”を起こして合格してしまう子がいます。
言い換えれば、「本番に強いタイプ」とも言えるかもしれませんが。
たまたま得意な単元が出題されたり、直前の追い込みがうまくいったり――
そういう“勢い”で合格する子も、実際にいます。
ただし、入学後は別物です。
他の合格者との学力の差は確実に存在しており、入ってからはその差がどんどん広がっていきます。
- 授業のスピードについていけない
- 課題に時間がかかる
- 小テストの点が取れない
- 勉強に時間がかかるわりに、成果が出ない
こうした状態が続くと、モチベーションも落ちていき、
どの教科も中途半端になって、結果的に成績不振に陥ることになります。
④ 学習習慣がない
関関同立の附属中学は、地頭のいい子にとっては、合格自体はそれほど難しくありません。
そのため、そこそこの勉強で合格してしまう子も少なくありません。
ところが――入学後の勉強は、「そこそこの努力」ではまったく通用しません。
男の子に多いのですが、中学受験のときには、「算数が得意」「考えるのが楽しい」と感じていた子でも、中学に入るとその感覚は大きく変わってきます。
- 中学の数学では“途中式”を要求されることがある
- 解法も“自分流”ではなく、授業通りにやらなければならない
また、数学以外の教科の理科・社会・英語の暗記量も一気に増えます。
つまり、「好きな教科だけをそこそこ勉強する」では通用しなくなっていきます。
そして、このようなタイプの子は、「自分はできる」という意識が強いです。
だから、宿題を後回しにしたり、小テストの準備をせずに臨んだり――そんなことを繰り返すうちに、気づけば定期テストの順位が下の方になっていた…ということも珍しくありません。
好成績をキープするには、それなりの“地味な努力”が必要です。
入学後にそのギャップに苦しむ前に、「今のうちに学習習慣がついているかどうか」をチェックしておくことがとても大事です。
まとめ
ここまでお話ししてきたように、関関同立の付属校に入ったからといって、全員がそのまま大学まで進めるとは限りません。
そして、入学前の時点で**「成績不振予備軍かもしれない」**という兆しは、実はけっこう見えてきます。
では――
もし「うちの子、ちょっと当てはまるかも…」と思った場合、どうすればいいのでしょうか?
後編では、「成績不振予備軍」になりそうな場合の対策として、ついてお伝えします。
続きはこちら:
成績不振予備軍かも?と思ったら…志望校選びと入学前にできる対策


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